会長挨拶
今般、第30回脳神経外科手術と機器学会を2021年4月23-24日の2日間、札幌(ロイトン札幌ホテル)で開催させていただきます。大変光栄に存じておりますとともに、札幌医科大学医学部脳神経外科学教室の総力をあげて実りある会となるよう鋭意準備を進めているところです。
一般社団法人脳神経外科手術と機器学会は、脳神経外科手術と機器に関するあらゆる分野の進歩を図り相互の知識の交流を行うことを目的として1991年に発足し、翌年に第1回の学術集会(会長 札幌医科大学脳神経外科 端和夫教授)が札幌にて行われました。Conference on Neurosurgical Techniques and Toolsという英語名を略したCNTTという呼称で親しまれています。その間、手術手技の改良と手術器具・診断機器・手術支援機器の開発普及が大きく進み、本学会が担う役割も益々重大になりました。このため、2015年に一般社団法人となり、初代理事長を京都大学脳神経外科の宮本享教授が務め、社会的責任を持つ学術団体としての運営体制が整備されました。私は2019年から理事長を引継いでおり、本学会の益々の発展を目指しております。
今回の学術集会テーマは「術前、術中の戦略、戦術」としました。脳神経外科手術では個々の様々な術前情報から手術方法や医療機器の使用を検討して手術に臨み、術中には予定通りに手術を進めてトラブルにも備えることが重要です。領域ごとに指定演者を交えて手術手技のトレーニング、そして鋼製小物から大型機器まで使いこなすテクニックや工夫など外科医と手術に関係する企業が積極的に意見交換できる学会にしたいと考えております。特別企画としまして、テーマに沿ったバイパス手術や手術イラストレーションを取り上げ、また学術企画として術中脳機能マッピング・モニタリング実態調査の結果を発表させていただきます。
COVID19の感染拡大状況にもよりますが、30年ぶりの札幌開催を目指しております。会員の皆様におかれましては、ご支援・ご指導をお願い申し上げますとともに、本学会が最新の知識や意見の交換の場となるよう、多くの皆様のご参会をお待ちしております。
第30回脳神経外科手術と機器学会
会長 三國 信啓
(札幌医科大学 脳神経外科 教授)